組織の嫌な部分を見た

組織の嫌な部分を見た

普段はリモートワークだが、今日はたまたま出社だった。

疲れたという話はすでにしたが、その中でもハイライトで疲れたというか、心の負荷が大きく感じたのが、他人の愚痴だった。

それは愚痴よりも陰湿で、もっと嫌なものに思えた

そのターゲットとなっていたのが、おそらく経験が浅いのであろうメンバーだった。

私は別のチームなので、その人の仕事ぶりはよく知らない。

もっと言えば顔すらも知らない

今日出社したときに他のチームが話しているのを聞いたのだ。

聞けば同じミスをなんども繰り返し、注意しても改善の余地がなく、また指摘を素直に聞き入れる姿勢が無く、指導者も半ば諦めていたという。

極めつけは、上に報告することなく独断で行動した結果、商品に瑕疵を与えたことだろう。
その人(仮名Aさんとしよう)はそれがきっかけで、当月内をもってプロジェクトから外れることとなった。

これは正当な処置といえる。

私たちフリーランスはよりシビアに価値提供を求められる

正社員のように根気強く仕事ができるようになるまで教えてなどはくれない。

求められた価値を提供できなければ即座におさらばである

それは単にAさんの実力不足といえる。

しかし、それに対する周囲の発言に、私は強い嫌悪感をいだいた。

とにかく、Aさんのこれまでの仕事ぶりを蒸し返しては、小馬鹿にするような発言をするのだ。

私はAさんとその人たちの関係性を詳しくは知らない。

とても仲が良く、普段からお互いフランクに、コミュニケーションの一環としておもしろおかしくそのようなやりとりをしているのかもしれない。

だが、その日Aさんは出社していなかった

Aさんの聞こえないところでAさんを貶していた。

所謂陰口というやつだ。

また、Aさんはプロジェクトの参画したばかりの新参ものであり、立場的に先輩とされる人間たちでAさんの陰口を叩いている。

これがただの不満を吐露するだけの愚痴なら、まあどこにでもあるというか、あなたたちもそれなりに言い分があり苦労して大変だったなと、そういうこともあるだろうと思う。

しかし彼らは陰口をエンタメとして楽しんでいた。

Aさんの未熟な仕事を晒し上げ、いかに稚拙でおかしなことであるか語り、嘲笑った。

これは伝説になるだの、悪い見本として教本にしようだの、まるで誰が一番うまく揶揄できるかを競い合っているかのようだ。

いや、民度低すぎないか。。。

まだ、ただの愚痴のほうが清々しいというか、同情の余地はあるというか、まだわかるのだが、あえてそうはせず、笑いに昇華させようさせようというやり方がより一層陰湿に思えて仕方が無い。

これはもう、いじめだろう。

ただの不毛な愚痴ではなく、笑いに昇華させることで生産性を付与してる俺らすごくね?のような気概を感じてしまうのは、私だけか?

笑ってあげてるだけ、俺らは優しいんだ、なんて寛容な職場なんだ、という声が聞こえてくるのは、私だけか?

私がひねくれているだけか?

そもそも何が面白いのかわからない。

人間みな最初は未熟で、誰だって未熟な時期はあるはずなのに。

自分だって通ってきた道なのになぜ笑える?

本人がいないところで陰口を叩いているなら、自分だって知らないところで陰口を言われている可能性があるのになぜ笑える?

その標的が自分になるかもしれないことを想像できないのだろうか。

撃って良いのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ。

自分が撃たれた時にも同じように笑えるのだろうか?

 

組織の嫌な部分を久しぶりに見た気がする。

人が集まると碌なことがないと、昔からそう感じている。

彼らの目的は一つ

他人を貶して優越感に浸りたいのだ。

自分より駄目なやつを見て、自分はそいつより上だと感じたい。

集団でひとりを叩き、仲間意識を高めて安心したい。

いじめが無くならない理由

組織である以上、避けられない問題だろう。

そんなことは前からわかっていた。

だから私は組織なんて嫌いだ。

そして、そんな組織の中でしか生きられない自分の弱さが嫌いだ。

できるだけ組織に属さずに済む方法を探して、ようやくフリーランスのリモートワーカーというポジションを手に入れた。

これまでより遙かに生きやすくなった。

まわりの人間のレベルも高くなった。

もう人間関係で悩まなくても良いと思った。

なのに、自分はまだこんなに低いレベルにいたのかと思うと、自分自身に失望する。

あれだけもがいてもがいて這い上がったところはまだこんなに低かったのか。

あとどれくらいもがけば、理想の世界にたどり着けるのだろうか。

 

そもそも、理想の世界など、この現実には存在しないのかも知れない。

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